
設備で日本農業を変えていく
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現場監督は一国一城の主?!
サラリーマンじゃないサラリーマン
仕事内容を教えてください
私は「建設部」という部署に所属し、現場監督として豚舎建設の施工管理を行っています。
お金の管理、職人さんの管理、品質の管理、工程の管理を現場監督がすべて行います。
現場監督をやっているとサラリーマンであってもサラリーマンじゃなくなるところがあるんです。一国一城の主という感覚で働いています。そういう意味では、社員は変わり者が多いと思いますね(笑)
現場監督は「考えることが仕事」だと思います。
今日のうちにアレが終わらなかったら、来週はアレができないから、また工程が変わって、追加予算がかかるから…。工期中は常に現場のことを考えていますよ。利益を出すのも、損を出すのも最後は現場監督次第なのでプレッシャーもあります。
ただ、言い換えると自分の裁量でなんでもできる。
自分の性には合ってますね。

この仕事についたきっかけ
もともと建設の仕事をする気はなかったんです。全く無かった!
大学のときは環境問題を勉強していました。特に水質管理が専門でずっと試験管を相手にしていたんです。
縁があってこの会社に入って建設現場で働くようになったのですが、新人のころの自分は完全に甘くみてましたね、仕事を(笑)
仕事ができなくて職人さんに迷惑をかけるのは当たり前で、学生気分が抜けていないというか、心のどこかで辞めようかなという気持ちがあったのかもしれません。
ですが、現場をこなしていくにしたがって、この仕事の良いところが見えてくるんですよ。
勉強をして一級建築施工管理技士、一級土木施工管理技士の資格を取りました。

設備で日本農業を変えていく
こだわっていることは。
ヨシモトアグリの畜舎施設は、他社よりも高いとご指摘頂くこともあります。
ただ、我々は畜舎の品質で農場の生産性が著しく変わるものだと考えています。
お客様にご理解頂くのに苦労することも少なくありませんが、長く使っていただくものなので、品質に妥協することはしたくありません。
また、現場監督は、お客様がなにを望んでいるかを汲み取っていく必要があります。
最初にお客様から要望を聞いて設計図をまとめるのは営業の仕事ですけど、現場で工程が進んでいく中で、必ず新たな要望は出てきますし、私のほうから確認すべきこともたくさんあります。
たとえば、そうですね…。
些細なことですが、畜舎の中に設置するコントローラーをどの場所につけるか。
建設が始まった段階の設計図では、一般的な高さにつけるようにしていますが、「本当にこの場所でいいのか」というのはお客様に確認する必要があります。
そうしたら、実際に農場で作業される方が小柄な女性従業員だということが分かり、もっと下の位置に設置場所を変更したことがあります。
こだわりといっても、当たり前のことを、当たり前にするだけですよ。
それが一番難しかったりするんですけどね。

上っ面じゃない「ありがとう」
仕事をしていて良かったと思うときは?
完成したときの開放感!
ホントにプレッシャーがすごいですからね(笑)
それに、自分が作ったものがカタチとして残るのはやっぱり嬉しいですね。
それは豚舎だけじゃありません。
自分が作った豚舎で育った豚が、ブランド豚として市場で売られるようになるんです。
誰かにお中元、お歳暮を贈るときは、そういう肉を贈るようにしていますよ。
ありきたりかと思われるかもしれませんが、この仕事は人から人に感謝される仕事です。
面と向かって「ありがとう」って言ってもらえる仕事って、あるようで実はなかなかないないと思います。
僕たちも、感謝される頻度は多くないですよ。
完成後、一年くらい経ってお客さんを訪ねたら、「設備のおかげで豚の成長がすごく良くなっている、ありがとう」と言われたことがあります。
上っ面の言葉じゃないんですよ。農家さんたち、心にないことは言いませんもん。
いろいろ大変なことがあった現場でも、良かったなと思える瞬間ですね。